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耐摩耗鋼板(ABREX・HARDOX)の曲げ加工は可能?断られる理由と解決策

ABREX400曲げ加工

耐摩耗鋼板の曲げ加工でお困りではありませんか?

「耐摩耗鋼板にしたいが、曲げ加工ができる業者が見つからない…」

最近、このようなご相談が増えています。

セメントや粉体設備、搬送装置など、摩耗の激しい用途では、

従来の高張力鋼板(ハイテン鋼)から耐摩耗鋼板(ABREX・HARDOX)への切り替えが進んでいます。

しかし実際には、

  • 「曲げ加工は対応できません」と断られる
  • 「割れるリスクが高い」と言われる
  • 加工できる業者が見つからない

といった“加工の壁”に直面するケースが少なくありません。

本記事では、

  • なぜ耐摩耗鋼板の曲げ加工が難しいのか
  • なぜ他社では断られるのか
  • どうすれば安全に曲げられるのか

を、現場ノウハウと実例をもとに分かりやすく解説します。


耐摩耗鋼板の需要が増えている理由

近年、設備設計において耐摩耗鋼板の採用が増えています。

特に、

  • タンク内の攪拌設備
  • 粉体搬送設備
  • サイクロンなどの集塵装置

といった用途で顕著です。その理由は明確で、「 耐久性が非常に高いこと

従来の高張力鋼板と比較すると、耐摩耗鋼板は約2〜3倍の耐摩耗性能を持ちます。

その結果、

  • 摩耗による交換頻度が減る
  • 設備の長寿命化
  • 交換工事費の削減

「トータルコストの低減につながる」というメリットがあります。

ただし現在は「試験的に採用する段階」の企業も多く、「加工できる業者が限られている」という課題があります。

耐摩耗鋼板増加の理由

HARDOXとABREXの違いは?

HARDOX(ハルドックス)とABREX(アブレックス)は、いずれも耐摩耗鋼板の代表的なブランドです。

  • HARDOX:スウェーデンの SSAB
  • ABREX:日本の 日本製鉄

が製造しています。

硬度や耐摩耗性といった基本性能は同等クラスであり、設計上は同様の材料として扱われるケースが多いです。

一方で、国内での流通や調達のしやすさという点では違いがあり、ABREXは国内メーカー製であるため、安定した供給や加工相談のしやすさというメリットがあります。

例えば、クマガイ特殊鋼のような専門商社を通じて、材料調達から加工まで一貫して相談できる体制が整っている点も、国内で採用されやすい理由の一つです。


なぜ耐摩耗鋼板の曲げ加工は断られるのか

最大の理由は、「 設備能力とリスクの問題です」

一般的な500tクラスのプレス機では、

  • 計算上は曲げられる場合でも
  • 実際には出力がギリギリ

というケースが多くなります。さらに耐摩耗鋼板は、

  • 材料単価が高い
  • 失敗すると再製作コストが大きい
  • 割れのリスクがある

ため、「 加工業者にとってリスクが非常に高い材料」です。

その結果、「できない」ではなく「リスクが高いため断られる」

というのが実情です。


なぜ森井鉄工所では加工できるのか

森井鉄工所では、「 設備力 × ノウハウ × 安全管理」の3つによって、耐摩耗鋼板の曲げ加工に対応しています。

■ 1200tフルフレームプレス機による圧倒的な加圧力

当社では、自社製の1200tフルフレームプレス機を保有しています。

これにより、

  • 出力に余裕を持った加工が可能
  • 無理な加工を避けられる
  • 安定した精度を確保

が実現できます。

理論上は、「板厚50mmクラスの耐摩耗鋼板にも対応可能」です。

自社製の1200tフルフレームプレス機

■ 圧延方向を考慮した最適R設計

耐摩耗鋼板の曲げ加工で最も重要なのが、「圧延方向(ロール目)」です。

詳細はこちらの記事をご確認ください。

■ なぜ割れるのか

圧延方向に沿って曲げると、材料内部の組織に沿って引き裂く力が働き、
設計ミスによる破断リスクが高まります

図面段階での確認不足が割れの原因になります

当社では、

  • 材料発注時点で圧延方向を確認
  • 割れないRの算出
  • 加工条件の最適化

を行い、安全な加工を実現しています。

■ 厚板特有の「割れ」リスクと安全管理

耐摩耗鋼板は、限界を超えると「曲がるのではなく突然割れる」という特性があります。

しかも、

  • 高い圧力がかかった状態で破断
  • 鉄板が跳ねる

重大事故につながるリスクがあります。

そのため現場では、

  • 母材の上に手を置かない
  • 作業位置の徹底管理
  • 安全ルールの厳守

など、厳格な安全管理を行っています。

「曲げ加工の精度が出ない」「角度がズレてしまう」等 加工の可否や相談などお気軽にこちらからご連絡ください。

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加工事例

関連する加工技術・事例

曲げ加工の精度や材質ごとの違いについては、下記の記事でも詳しく解説しています。

耐摩耗鋼板の曲げ加工でお困りの方へ

もし、

  • 他社で断られている
  • 図面はあるが加工できるか不安
  • R設定に自信がない

といった場合でも問題ありません。

図面(PDF・手書き可)をお送りいただければ、加工可否と最適な条件をご提案します。

設計段階からのご相談も可能です。お気軽にお問い合わせください。

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