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森井鉄工所の加工事例 特殊鋼板・長尺・鋭角、歪み矯正

私たち森井鉄工所は曲げ加工のプロとして、これまでに数多くの加工実績を積み重ねてきました。

工場内には、大小さまざまなプレス機器を取り揃えており、長さ6,500mmまでの大型加工から、条件が整えば150mm厚の鉄板を丸く曲げるような特殊な加工にも対応しています。

前回の記事では、L字曲げ、コの字曲げ、パイプ曲げなど、森井鉄工所の基本的な曲げ加工技術をご紹介しました。

今回は、特殊鋼板(耐摩耗鋼板・高張力鋼板)の曲げ加工、長尺材の曲げ加工、鋭角、歪み矯正の事例をご紹介します。

加工事例を通じて、森井鉄工所の技術力と対応力をぜひご覧ください。

特殊鋼板(耐摩耗鋼板・高張力鋼板)の曲げ加工

鋼は硬くて丈夫な素材ですが、特定の性質を加えることでより高い性能を発揮させることが可能です。

強度や耐摩耗性、耐食性を向上させた鋼板は特殊鋼板と呼ばれ、さまざまな分野で利用されています。

特殊鋼板を作るために添加する元素には、以下のようなものがあります。

・マンガン (Mn):硬さを向上させる
・ニッケル:靭性や耐食性を強化
・クロム:耐摩耗性や耐腐食性を向上
・モリブデン:高温強度を強化
・チタン:粒界強化により強度を高める
・タングステン:耐摩耗性を向上

特に硬度が高い特殊鋼板の曲げ加工は、高度な技術が必要とされます。

硬度が高いと割れやクラックが起こりやすく、スプリングバック(曲げ後に元の形状に戻ろうとする現象)が大きくなる傾向があります。

例えば「高張力鋼板」や「耐摩耗鋼板」などの素材は、一般的に曲げ加工は難しいとされていますが、弊社では独自の設備と技術で高精度な曲げ加工を可能としています。

高張力鋼板(ハイテン材)の特徴

高張力鋼板は、普通鋼と比較して軽量かつ高い強度を持つ鋼材です。

溶接がしやすく加工性にも優れているため、さまざまな用途で重宝されています。

また、耐食性に優れているため、屋外で風雨にさらされても錆びにくいという特性があります。

耐摩耗鋼板の特徴

耐摩耗鋼板は、摩耗に対する高い耐性を持つ鋼材です。

過酷な使用環境でも劣化しにくく寿命が長いため、部品の交換回数を減らせるメリットがあります。

特殊鋼板の加工事例

長尺材の曲げ加工

長尺材の曲げ加工は、精度を保ちながら行うことが難しい作業です。

長い材料を工場内で搬送したり、プレス機に設置する際の取り扱いには高い技術が求められます。

また、加工中には自重によるたわみや、歪みが発生しやすいことが課題となります。

弊社では、長年にわたり培った独自のノウハウを活かし、最大L寸法6500mmまでの長尺材を溶接せずに一枚物として仕上げることが可能です。

この高精度な加工を実現しているのが、規格外の加工を可能にするために開発されたオリジナルのプレス機です。

技術と設備を駆使しつつ、高精度な長尺材の曲げ加工を提供しています。

長尺材の加工事例

鋭角曲げ・歪み矯正

鋭角曲げや、歪み矯正などの特殊な加工にも対応しています。

鋭角曲げ

鋭角曲げは、V曲げの一種で、角度を90度よりも鋭く曲げる加工技術です。

鋭角曲げは、材料に割れや亀裂が入るリスクが高いため、高度な技術が求められます。

一般的な加工業者では80度程度までの曲げが一般的ですが、弊社ではさらに鋭い角度での加工に対応しています。

素材にかける圧力を精密に調整し、金型の形状を工夫して、希望通りの角度に仕上げています。

歪み矯正

弊社は、溶接後や切断後に曲がってしまった材料の矯正も得意としています。

歪みは、材料の材質や板厚、曲げ形状、加工条件などが原因で発生します。

歪みを放置すると、製品の精度や品質が低下するだけでなく、後工程にも悪影響を及ぼす可能性があります。

専用の測定機器で歪みを正確に測定した上で、機械ハンマーを用いるなど最適な方法で直していきます。

鋭角曲げ・歪み矯正の加工事例

まとめ

今回は、特殊鋼板や長尺材の曲げ加工、鋭角曲げ、歪み矯正について事例を紹介しました。

森井鉄工所では、長年の経験と高度な技術をもとに最新の設備を駆使し、多様な曲げ加工のニーズにお応えしています。

特殊鋼板や長尺材の曲げ加工、高精度な仕上がりが求められる難易度の高い加工も安心してお任せください。

他社では難しいとされるような曲げ加工にも、唯一無二の技術力でサポートいたします。

曲げ加工のことは、ぜひ森井鉄工所にご相談ください。