ブレーキプレスとは?仕組みや用途・製造メーカーの紹介
ブレーキプレスは、金属板を曲げるために使用される機械です。
金属の加工現場では欠かせない存在になっています。
本記事では、ブレーキプレスの仕組みや特徴、用途について詳しく解説します。
ブレーキプレスとは?
ブレーキプレスとは、金属板の曲げ加工で活躍する機械です。
プレスブレーキやベンダー、ベンディングマシン、プレス機とも呼ばれています。
ブレーキプレスの仕組み
ブレーキプレスでは、金属板を曲げる際に上下の金型を使用します。
上型(パンチ)は先端が尖った形状で、金属板に圧力を加える部品であり、下型(ダイ)はV字型の溝があり、曲げる際の支えとなる部品です。
パンチがダイに金属板を押し付けることで、目的の角度や形状に曲げることができます。
駆動方式による分類
ブレーキプレスは駆動方式によって以下の4つに分類できます。
油圧式
油圧式は、油圧システムを使用してラムを駆動させる方式です。
圧力や速度の調整が容易なため、最も一般的に使用されています。
油圧システムは高い加圧力を発生させることができるため、厚い金属板の曲げ加工に適しています。
機械式
機械式は、モーターの力を直接利用してラムを駆動させる方式です。
加工速度が速いことがメリットですが、圧力やスピードの調整が難しいという欠点があります。
かつてはこの機械式が主流でしたが、現在ではほとんど利用されていません。
サーボモータ式
サーボモータ式は、制御機構を備えたモーターであるサーボモータを使用してラムを駆動させる方式です。
サーボモータの特性により、圧力や速度の調整が容易であることがメリットです。
しかし、加圧力が油圧式に比べて低いため、厚い板材の加工には不向きとされています。
ハイブリッド式
ハイブリッド式は、油圧式とサーボモータ式を組み合わせた方式です。
ラムの駆動にはサーボモータを使用し、加圧には油圧システムを用いることで、両者の利点を活かしています。
ブレーキプレスを用いた加工品の用途
ブレーキプレスは、薄い金属板の曲げ加工に広く使用される機械です。
ここでは、ブレーキプレスで加工された製品の主な用途について詳しく見ていきましょう。
電子機器の筐体
電子機器の筐体やフレームの製造に使われます。
自動車部品
自動車のボディパネル、シャーシ部品、ブラケットなどの製造に広く使用されています。
建築金物
プレスブレーキは長尺材の曲げ加工にも対応可能なので、建築用の金属部材の製造にも活用されています。
機械部品
工業用の部品や、特殊な形状の金属製品の製造にも広く使用されています。
様々な材料や厚みに対応できる柔軟性があり、カスタム製作にも適しています。
ブレーキプレスの主要な製造メーカー
アマダ(AMADA)
アマダは1946年創業の老舗金属加工機械の総合メーカーです。
グループ全体で、板金機械、プレス機械、切削・研削盤、溶接機など、金属加工に関連する幅広い製品を製造・販売しています。
コマツ産機(Komatsu)
コマツ産機株式会社は、1994年にコマツより分離独立したメーカーです。
コマツ産機はサーボモータで油圧シリンダーを制御する高効率・高精度なプレスブレーキを製造・販売しています。
村田機械(Murata Machinery)
村田機械は1935年創業の物流システムを手掛けているメーカーです。
最新型のサーボモータ駆動プレスブレーキや、スリーポイントプレスブレーキなど、特徴的な製品を製造・販売しています。
https://www.muratec.jp/sm/products/pb/
富士機工(FUJIKIKO)
富士機工は1973年創業の金型製造を専門とする金属加工機械の総合メーカーです。
様々な産業向けに主に油圧式プレスブレーキを製造・販売しています。
相澤鐵工所
相澤鐵工所は1923年創業のシャーリングシステムとプレスブレーキに特化した製造メーカーです。
プレスブレーキを含む板金加工機械を製造・販売しています。
https://www.aaa-aizawa.co.jp/products/index.html
まとめ
ブレーキプレスは、金属板を曲げ加工するための工作機械です。
薄い金属板の加工に適しており、電子機器や自動車部品など、幅広い用途で使用されています。
森井製作所では、アマダ製のプレス機の他に、自社製のプレス機を用いることで様々な曲げ加工に対応しております。
曲げ加工でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。